自動車部品メーカー向け|プレス加工メーカーの選び方
はじめに
自動車産業は今、CASE(Connected, Autonomous, Shared, Electric)に代表される急速な技術革新の波に直面しています。それに伴い、部品の小型・軽量化、高精度化、高信頼性、さらにはコスト削減への要求がかつてないほど高まっています。
このような背景から、自動車部品メーカーにとって「プレス加工メーカーの選定」は製品の競争力を左右する極めて重要な要素となっています。
本コンテンツではプレス加工メーカー選定時に重視すべきポイントと株式会社鈴木の強みについて詳しく解説いたします。貴社が抱える課題に対してどのような解決策を提供できるのか具体的にご紹介いたします。
プレス加工メーカー選定の重要性
求められるのは生産技術設計と開発支援力
自動車部品に求められる性能要件は年々厳しさを増しています。特に車載コネクタ端子のような重要保安部品は「微細な寸法精度」「安定した電気伝導性」「高い耐久性」を同時に満たす必要があります。
このような製品を量産するには単なるプレス技術ではなく、試作段階から量産を見据えた生産技術設計、さらには工程設計や金型仕様を最適化できる開発支援力が欠かせません。開発時に量産リスクを見落とすと製品仕様の変更や金型の作り直しが発生し、コスト増や納期遅延につながる恐れがあります。
生産技術力と開発支援力を兼ね備えた鈴木
株式会社鈴木では試作金型の製作、量産金型の製作、量産プレス加工を一体で行います。車載用コネクタ端子における豊富な実績を持ち、開発段階から生産性・品質・コストを高次元で両立する提案が可能です。
自動車メーカーにとって、生産技術力と開発支援力を兼ね備えたプレス加工メーカーはリスクを最小限に抑え、確実な量産化を実現するための不可欠なパートナーとなり得ます。
なぜプレス加工メーカーの選定が重要なのか
プレス加工は、単に金属板を打ち抜く、曲げるといった加工だけではありません。製品設計、金型設計、材料選定、加工条件設定、量産対応、品質保証体制まで、すべての工程が密接に連携しなければ求められる品質・コスト・納期を実現できません。
特に自動車部品に求められる要件
- 高精度・高品質の安定確保
- 量産時の安定生産と歩留まり向上
- コスト競争力短納期対応力グローバルな生産対応
適切なプレス加工メーカーを選定できなければ、試作段階ではうまくいっても、量産で不良が頻発したり、コスト高騰、納期遅延といった深刻な問題に直面するリスクがあります。
抱えがちな課題とプレス加工メーカーの役割
自動車部品メーカーの開発・調達担当者が直面する課題は多岐にわたります。
- 大量生産に対応可能なサプライヤーを探している
- サプライヤー選定に悩んでいる
- 量産時の品質確保に課題がある
- 製造コストを改善したい
- 既存の製造工程を見直し、コスト削減・品質向上を図りたい
これらの課題に応えるためには、単なる加工技術だけではなく、生産技術力と開発支援力を持つプレス加工メーカーが不可欠です。
資材購買担当者向け|プレス加工メーカー選定のポイント
資材購買担当者にとっては、安定調達とコスト管理が最優先事項です。そのため、プレス加工メーカーを選定する際には以下のポイントを重視すべきです。
量産実績と生産能力の確認
自社の生産スケジュールに追従できるだけの設備規模・生産キャパシティがあるかを確認します。特に自動車分野では長期かつ大量の安定供給が求められるため、実績ベースでの裏付けはもちろん、今後の増産要求に応えることができるパフォーマンスを有していることも重要です。
品質保証体制
初期流動管理(APQP/PPAP対応など)、IATF16949取得の有無、トレーサビリティ管理の仕組みなど、量産時の品質リスクを未然に防ぐ体制が整っているかを確認します。
コスト競争力とVE/VA提案力
単に見積価格が安いかだけでなく、開発段階からコストダウン提案(VE/VA提案)ができる企業かどうかを見極めます。設計・試作時から量産を見据えたコストダウン提案ができる企業は、長期的に大きなメリットをもたらします。
リードタイムと対応スピード
金型製作から量産立ち上げまでのリードタイムや、試作・量産の各段階での対応スピードを確認し、サプライチェーン全体に与える影響を考慮します。
設計開発担当者向け|プレス加工メーカー選定のポイント
設計開発担当者にとっては、製品の完成度と量産実現性が最大の関心事です。プレス加工メーカー選定では以下の観点が重要になります。
開発初期からの技術提案力
単なる図面受領・加工だけでなく、材料選定、加工性の検証、量産時の作りやすさを考慮した金型仕様設計まで、開発初期段階から能動的に提案できる技術力があるかが重要です。
試作から量産まで。一貫対応の可否
試作と量産で異なるサプライヤーに依頼すると、試作時のフィードバックを十分に行えず、仕様変更や量産時のトラブル発生リスクが増えます。一貫体制で試作から量産立ち上げまで対応できるような企業が望ましいです。
微細加工・高精度加工への対応力
車載コネクタ端子や電装系部品など、ミクロン単位の精度管理が求められる製品では、プレス加工メーカーに微細精度・バリ管理・寸法安定性を実現してきた豊富な実績があるかどうかが選定の鍵となります。
金型内製とメンテナンス力
生産中に金型トラブルが発生した際、内製で迅速に対応できるメーカーか、金型メンテナンスまで含めたトータルサポート力があるかを重視しましょう。
株式会社鈴木の強み
株式会社鈴木は90年以上にわたりプレス加工技術を磨き続け、自動車部品分野で数多くの実績を積み重ねてきました。特に以下の5点で他社と一線を画します。
鈴木が他社と一線を画す5つのポイント
1. 精密なプレス加工技術
- サブミクロン単位の寸法精度管理
- 難成形材(ハイテン材、銅合金など)への対応力
- 微細・高精度形状部品の安定量産
鈴木は特に車載用コネクタ端子において、微細・高精度なプレス加工を得意としています。大電流を必要とする厚物コネクタから通信速度の高速化に伴うコネクタ端子の高周波対応、小型軽量化ニーズなど、幅広い製品に対する要求にお応えしています。
2. 生産技術開発力
- 量産時の安定生産を見据えた金型設計
- プロセスFMEAを活用したリスクアセスメント
- 製造プロセスの自動化・最適化(VA / VE提案)
単なる試作品づくりではなく、「いかに安定して大量生産するか」までを設計段階から見据えた取り組みを行っています。これにより、試作から量産移行時のトラブルを最小限に抑えます。
3. 金型設計・製造力
- 社内一貫生産体制によるリードタイム短縮
- 全ての金型パーツを自社生産対応可能
- 超精密金型の製造ノウハウ
- 適切な金型メンテナンスによる長寿命化と安定品質維持
プレス加工の品質を根幹から支えるのが金型技術です。鈴木では金型設計から量産の立ち上げまで全て内製化することにより、設計変更やトラブル対応にもスピーディに対応可能です。
4. 品質保証体制
- IATF 16949認証取得
- 三次元測定機、画像寸法測定器、マイクロスコープ等による検査体制
- 各製造工程における厳格な品質ゲート
量産工程では全てのプレスに画像チェッカーを設置し、不具合品の流出を防止しております。トレーサビリティも万全で、万が一の不具合発生時にも迅速な原因究明と再発防止が可能です。
5. グローバル対応
- 国内拠点だけでなく、海外拠点(中国、インドネシア)でも生産対応
- グローバルサプライチェーンへの柔軟な対応
これにより、日本国内はもちろん、海外拠点での調達ニーズにも応えることができます。
具体的な製品事例
車載用コネクタ端子(圧着端子とプレスフィット端子)
鈴木が得意とする製品の代表例が、車載用コネクタ端子です。中でも圧着端子とプレスフィット端子においては高いシェアを誇ります。
- 超精密加工により、ミクロン単位の接触部寸法管理を実現
- 小型・軽量ながら高い機械的信頼性を確保
- 量産時の寸法変化が少なく後工程の不具合や加工条件の変更を低減
これらの技術により、EV車、ADASシステム、車載通信モジュールなどの最先端領域においても、多くの自動車部品メーカーから高く評価されています。
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まとめ
プレス加工メーカーを選定する際に重要な4点
- 製品設計・試作段階から量産までトータルで対応できる力
- 品質保証体制とリスクマネジメント力
- 高い生産技術に裏打ちされた安定量産力
- 金型設計から部品加工まで全て内製化できる金型製造力
これらを高い次元で兼ね備えたパートナーかどうかを見極めることです。
株式会社鈴木は精密なプレス加工技術と生産技術開発力、さらにそれを支える金型設計・製造力を武器に貴社のモノづくり課題解決に大きく貢献します。ぜひ一度、私たち鈴木の技術力を体感してください。
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